今更ながら箱根の感想等をする。Part2

6位:山梨学院大学

松村4位-モグス1位-宮城10位-後藤-4位-高瀬22位
渡辺10位-岩田4位-岸本22位-中川1位-赤峰8位

日本人選手も力を付けてあわよくば優勝を狙っていた山梨学院大学。モグスの最後の箱根だけに結果を残したかったが大ブレーキ2つが発生して6位に終わった。5区と8区を区間10位相当のタイムでまとめられれば東洋大学と同じようなタイムで帰って来れただけに残念ではあった。
モグスに関しては流石としか言いようが無い圧巻の走りだった。過去の反省を生かし、前半抑え目に入り、後半上げきった素晴らしい大記録。権太坂から戸塚までのタイムは、後半が鬼のように強かった三代さんのタイムと3秒しか違わないものだった。1時間6分4秒というのは、社会人も含めて日本人では更新は難しい記録。傑出した力と登りに強い適性、強い追い風等の気象条件が味方しない限り破るのは難しいと思う。とにかくモグスには4年間お疲れ様と言いたい感じです。
それ以外には大ブレーキ2つはおいといてそれ以外の選手が区間10位以内にまとめたのが素晴らしい。流れにのったのもあるだろうけれど、来年以降に大きな期待が持てる結果になった。
来年は松村・モグスの1・2区コンビが抜けるが、中川等の3年生以下も強い上に、コスマスもいるので大崩れはしないと思われる。高瀬が1年生の時の輝きを取り戻せれば十分勝負出来る。優勝は難しいと思うけれど、箱根を盛り上げてくれそうだ。


7位:日本大学

堂本22位-ダニエル2位-谷口16位-岡村18位-阿部11位
池谷9位-丸林13位-井上15位-笹谷10位-吉田7位

監督も変えるなど、てこ入れをしたが日本人選手の弱体化が止まらない日大。ダニエル以外の9区間で一桁順位が2区間しかなく、とても残念な結果になった。来年以降も不安が残るレースになってしまった。
ダニエルは万全ではなかったそうだけれど、日本人エース達を蹴散らし20人抜きの新記録を達成した。記念大会だからこそ生まれた記録とはいえ、大変素晴らしい走りだった。
それ以外の選手では特に目立った成績を上げる選手がいなく、怪我の堂本を使ったりするぐらいだから全体的に調整が上手くいかなかったのかもしれない。阿部や笹谷も本来はもっと力がある選手だけにもう少し上の順位を狙いたかった。
4年生で抜けるのは阿部と笹谷だが、5区・9区の主要区間だけに日本人選手の奮起が望まれる。有力選手が多く入学してるはずなのだが・・・来年は堀込新体制2年目なだけに結果が出れば良いのだけど。


8位:明治大学

鎧坂3位-石川8位-北條13位-松本3位-小林18位
中村4位-安田3位-細川7位-遠藤20位-卜部12位

有望な高校生を多く獲得してきたが育成や調整が上手くいかず、下位に低迷してきた明治大学だが、ついに実力をある程度発揮して43年ぶりのシード権を獲得した。内容も主将東野は欠場してしまったが、3年生以下の主力が順当に結果を出して来年の更なる飛躍も感じるレースだった。その中でも区間3位となった松本が箱根を経験できたのは大きい。佐久長聖時代には世代トップを争った選手だけに、この経験を生かして来年大エースに飛躍して欲しい。
来年に関しては東野・中村が抜けるが戦力ダウンの幅は少ない。中軸がしっかりすればシード獲得だけでなくトップ3も目指せるポテンシャルはあるチームだと思う。山がネックだけれど、予選会が無い強みでしっかり適性を見極めて人材を作って欲しい。選手層は若干薄いものの現3年世代に強い選手が揃っているだけに、最後の箱根でレースの中心に加われるように期待してる!


9位:関東学連選抜

仁科16位-高嶺13位-川口7位-佐藤11位-姜山15位
川内3位-梶原5位-中村21位-坂本13位-佐野2位

今年の学連選抜は出場大学の増加の煽りを受けて、選抜された選手のレベルが下がった為10位の確保は難しいと予想されていたが、それを覆す9位でゴールした。往路も13位と無難にまとめ、復路は区間5位以内が3人出る等奮闘して復路順位自体は3位と素晴らしいものだった。各校のエースが集まるだけに復路はやはり手強く、来年以降も10位以内に入ってきそうなだけにシード権ギリギリの大学に取っては頭が痛い存在になりそうだ。
その中でも梶原は松蔭大学初の箱根ランナーとなっただけでなく区間5位という素晴らしい結果を残した。梶原は日体大を中退し、その後松蔭大学に入った選手だそうで、どういった理由で中退したか解らないけれど、こうして陸上を続けて結果を残せたのは良かったと思う。松蔭大学はまだ箱根に出れるレベルじゃなさそうだけど、梶原を中心にレベルアップすれば面白いなぁと思う。
また、学習院大学の川内、麗澤大学の佐野等、決して陸上が強くない大学出身の選手が奮起したのも印象的だった。来年は出場校数が少なくなれば10位以内に入る確率も高くなりそう。レースの台風の目の存在として定着しそう。


10位:中央大学

山本庸13位-徳地5位-森7位-梁瀬23位-大石12位
山下5位-山本武7位-小柳14位-平川4位-斉藤10位

個人的に一番熱心に応援していた中央大学だったけれど、梁瀬の思わぬ不振でシードギリギリの10位となってしまった。今年も体調不良者が続出したようで、いつになったら万全の勝負が出来るんだろうかと凹んでしまった。今年から独立した寮に移るそうだから、来年こそしっかりと臨めると良いんだが。
今年の箱根も苦いものになってしまったが、その中でも4年生の4人はしっかりと体調を崩さず走り切り、シードの伝統を守ってくれた。後を継ぐ3年生の中で誰が主将になるかはまだ解っていないが、今年の4年生達のようにしっかりチームを引っ張っていって欲しい。
来年についてはちょっとしたミスがシード落ちに繋がりそうだ。今年の4年生が頼りになった分、3年生達が一皮向け切れてない感がある。特にエースになって貰わないと困る山本庸と梁瀬には2区を走れるようしっかりと1年間成長して欲しい。来年は山本庸・梁瀬・水越が主要区間を。後は大石・山下・斉藤の2年生が今年の箱根をきっかけに伸びて欲しい。山は他大学よりアドバンテージはありそうなので、毎年頻発するブレーキを無くせばシードは取れると思う。
来年はシード権を心配してハラハラするレースじゃなく、上位争いでハラハラするレースを見せて欲しい。(中大に関してはまた別個にまとめようかなと思ったりして)

今日はここまでで。シード落ちした大学に関しては駒澤以外は簡単にまとめようかと思います。

今更ながら箱根の感想等をする。Part1

http://www.ntv.co.jp/hakone/85/sokuhou/index.html

今年の箱根は脅威の新人柏原を擁する東洋大学が初優勝を飾った。今回のレース前に不祥事で調整遅れが指摘されていただけに、優勝は難しいとは思っていたけれど、柏原一人で全てひっくり返してしまった。逆に優勝候補筆頭の駒澤大学は深津の欠場で歯車が狂ったようにシード落ちしてしまった。優勝候補の早稲田は2年連続の2位に終わった。往路の流れを柏原一人で断ち切られたのが大きかったように思う。今回の箱根は、一歩間違えば転落する戦国駅伝の怖さと駅伝の流れの大切さを改めて認識できた大会だった。各大学について簡単に感想等を書いてきます。

優勝:東洋大学
若松8位-山本17位-大西3位-宇野9位-柏原1位
富永12位-飛坂1位-千葉2位-大津2位-高見6位

初優勝を飾った東洋大学だが、4区までは良くも悪くもない状況だった。大西が2区を走れず、3区でタイムを稼いだものの、4区までは前年以下。その流れを一気に変えたのが柏原だった。
従来の記録を1分近く塗り替えるというのも大きいが、序盤から突っ込んでいく攻めの姿勢が復路の選手達の流れも作ったんじゃないかと思う。そして、復路の選手達もその流れを切らさない走りが出来ていた事が勝因。ライバルの早稲田大学の復路は逆に自分で何とかしてやろうと個人プレーに走ってしまい、駅伝の流れを作れてない感じだったのと正反対の、しっかりとした駅伝だった。
しかし柏原の存在は強力すぎw前年の釜石のタイムより6分以上も早い。単純に前年のタイムを4区までのタイムと足すと、往路は10位相当だった。もしも柏原が入学しなければシード争いに巻き込まれたかもしれない。今まで東洋は山が弱すぎて優勝候補ではなかったが、これだけ山でアドバンテージを作れるなら、柏原が卒業するまでの3年間は優勝候補として箱根を沸かしてくれそうだ。ただ卒業生がエース区間を走っていただけに、柏原の代わりにエース区間を走れる存在が出て来ることが前提かなと。

2位:早稲田大学
矢澤1位-尾崎7位-竹澤1位-三田1位-三輪13位
加藤7位-八木2位-中島8位-朝日5位-三戸3位

往路4区までは満点に近い出来だった。竹澤は2区を走れなかったものの、1区からの流れを尾崎が切らさなかった事は大きかった。竹澤は力があるランナーだから下位でも区間新を出しただろうけれど、三田は先頭が見える位置で襷を貰わなかったら、そこまでのタイムが出なかったように思う。
ただ5区が・・・駒野の穴が埋めきれなかった。適性よりも走力に期待して三輪を起用したのだろうけれど、スペシャリストを養成していれば往路優勝を果たせて、その流れで総合優勝も出来たと思う。往路で東洋に遅れをとってしまった事は復路の流れに悪い影響を与えてしまった。さっきも書いたけれど、各選手が入れ込みすぎで突っ込んでしまい、冷静な走りが出来たのがアンカーの三戸くらいしか出来なかった。先頭を走っていれば先手を握ったレース展開が出来ただろうにそこが惜しかった。
来年以降は竹澤が卒業してしまう穴は大きい。ただ1区・2区・4区は健在で5区はタイムが悪かっただけに、3区+5区のセットで竹澤の穴を埋められれば往路優勝出来るんじゃないかと思う。後は今回の箱根の反省点を生かして落ち着いて走れば、層が厚い大学だけに優勝の確率も高くなるんじゃないかと思う。有力新人も補強できているようだし、個人的には来年の本命かな。

3位:日本体育大学
出口6位-森12位-野口拓4位-久保岡6位-竹下3位
高尾15位-奥村11位-長尾5位-野口12位-永井1位

予選会4位から大きく躍進した日体大。ポテンシャルはあったが調子の波の激しさが課題だったが、各選手がしっかりと繋ぐ駅伝をしたのがこの好結果に繋がった。その中でも竹下の5区3位には驚いた。以前5区を走っていたエースの北村のタイムよりも1分以上も早く登るとは予想外。1年から山登りを準備してきていたそうで、ようやくその実力を発揮した感じ。しかしこうした結果を見ると竹下が3年間出られなかったのは悔やまれる。保科や北村が健在なときに竹下が5区を担当していたら優勝の可能性もあったんじゃないかと今更ながら思ってしまった。
それと今年も1位と4分差しかなかった事を思うと、石谷・谷野・岩嵜が出ていればなぁと思ってしまった。まぁたらればを言えば早稲田も高原が出てればなぁという感じなんだろうけど。
来年に向けては5区・7区・9区・10区が抜けるだけに結構苦戦しそう。とにかく主力4人までは強いので大崩れしないだろうけれど、つなぎの区間を今回のように凌げればシードはいけるはず。ただ、1年生に有望株がいないのと、新入生で期待の福士がどうも長い距離に不安があるのがなんとも。今回みたいな山登りのスペシャリストが登場する事を期待かな。

4位:大東文化大学
宮城9位-清野19位-井上5位-佐藤歩16位-下條5位
佐藤匠1位-若狭8位-土田16位-久保7位-木村11位

予選会からシードに入った大学で一番驚いたのが大東文化大学だった。戦前から山は強いと言われていたけれど、奈良新監督効果なのか、山だけでなく平地も十分戦えるようになっていた。流石に2区は仕方ないとして平地で4区間も一桁順位を記録すれば十分。その中でも3区井上が果たした役割は大きい。
2区が弱いだけに3区以降が踏ん張れなくては、山で取り返しが付かない大差が出来てしまいかねなかったが、流れを変えて、勝負できる位置に踏ん張ったおかげでシードを得られたんじゃないかと思う。山でタイムを返済して終わるんではなくて、貯金も作れたおかげで、復路の選手も余裕を持って走れて好結果を生む事が出来たと思う。
来年は今年の箱根のメンバーから山登り下りを含む5人が抜けるので苦戦は必死だと思うけれど、奈良監督のノウハウでスペシャリストを育成できれば面白い。来年もサプライズを期待!

5位:中央学院大学

鈴木11位-木原3位-小林15位-大谷8位-辻4位
渡部8位-三浦14位-大野17位-堀16位-木之下14位

木原最終学年を5位という形で締めくくれた。木原自身は体調不良で満足いくタイムではなかったようだけど、他の4年生もしっかりまとめ、初の2年連続シード権を獲得した。
全体的な内容としては区間順位が悪い選手が多かったが、ポイントとなる2区・5区で貯金を稼げたのがとても大きかった。辻も実力者だがこれだけ走れるとは思っていなかった。それに鬼門の6区で準エース渡部を使って復路が良いスタートを切れたのもシード獲得には大きかったと思う。
ただ、来年は大変厳しいレースになる事が予想される。4年生が結果を残したが、下級生で思うような結果を残せた選手がいなかった。今後の課題としては2区を凌げそうな選手の育成と、例年苦手な山のスペシャリストの育成。特に山は持ちタイムが悪くても適性で何とか走れることが多いだけに、予選会が無い強みを生かして育成したい。来年は正直シード獲得は厳しいとは思うが、無名選手を伸ばすのに長けた大学だけにこれからの1年間に期待かな。


今日は5位までで。明日以降になんとか続きが書ければなぁと思います。

中央大学区間エントリー予想!

色々仕事が立て込んでて全然更新できなくて、とてもへこむ・・・年末年始忙しすぎる。まぁそんな中ですが明日は箱根の区間エントリー発表の日なので、その前に予想をしようかと思います。その前に区間変更の傾向を掴むために、ここ10年の中央大学区間変更について調べたので載せときます。
84回2・5・6・7
83回1・7・8
82回4・8
81回3・5
80回8・9
79回1・3・5
78回2・5・9
77回8・9・10
76回2・4・5
75回5・8・9

変更回数としては1区が2回、2区が3回、3区が2回、4区が2回、5区が6回、6区が1回、7区が2回、8区が5回、9区が4回、10区が1回という風になっている。5区・8区・9区が変更が多め。往路は少なめといったデータです。
5区はアクシデントの交代が79回・84回の2回で、後は平地で使うか、山で使うかをぎりぎりまで見極めたという感じだったと思う。8区はちょっと解らないけれど、9区は他の主要区間でのアクシデント対策として外しておいて、後で区間変更というパターンかと思う。そういった事を踏まえてエントリーを考えてみました。


区間エントリー
1区:森   2区:徳地 3区:梁瀬 4区:棟方 5区:大石
6区:山本武7区:山脇 8区:市塚 9区:小柳 10区:平川
リザーブ:橋本・山本庸・辻・斉藤・山下・森山

最終的なエントリー
1区:森   2区:徳地 3区:梁瀬 4区:棟方 5区:大石
6区:山本武7区:山脇 8区:辻  9区:山本庸10区:平川


1区は森。出雲ではスターターを務めて、監督からの期待も大きい選手。若干長い距離に不安を残す選手だけれど、粘り強さが特徴だけに、1位から大きく離されずに来て欲しい。
2区は徳地。万全なら間違いなく2区。去年よりも調子も実力もあがっているだけに2区でも区間上位を目指して68分台で頑張って欲しい。
3区は梁瀬。出雲と全日本では繋ぎの区間ながら2位と区間賞を獲る等、駅伝にアクセントを付けられる選手。立場的には去年までの上野のような活躍を期待。ここで上位に攻め入りたい。
4区は棟方。出雲と全日本ではまずまずの成績を残して即戦力の期待は大きい。上尾ハーフで失速したのが若干不安だけれど、将来のエース候補として最短区間でしっかりと経験を積みつつ区間上位を狙って欲しい。
5区は大石。去年も山登りを担当するはずが腸炎に見舞われ悔しい思いをした選手。今年は去年よりも体調は良いはず。往路は1時間22分前後を目指して欲しい。
6区は山本武。この選手も山下りの準備をしていたが体調不良で走れなかった選手。5000mもハーフも自己記録を出してしっかりと1年間力を蓄えてきた。上位は厳しいかもしれないが60分半以上は走って欲しい。
7区は山脇。5000mはチームで3番目の記録を持つスピードランナー。ハーフも4分台も持つ選手だけに走れればよい結果は出るはず。最後の箱根で爆発して欲しい。
8区は市塚。申し訳ないけれど当て馬予想。しかし、全日本ではメンバー入りを果たすなど実力は備えてるはず。もしかしたら出ても面白いかなぁとは思う。
9区は小柳。こちらも当て馬予想。メンバーに入ったけれど流石に実力は15・6番目かと思う。ただ、1年からしっかりと記録を伸ばしてきてるので今後に期待したい。
10区は平川。中央は10区は殆ど区間変更せずに実力ある選手を配置してるので、常に安定した成績を残す平川が適任かと。スタミナも十分。70分台で来れるだけの力はあるはず。頑張ってほしい。
後はリザーブのメンバーについて。
橋本は去年の関のようなポジションかな?チームがピンチになった時にしっかりと走れる4年生が控えてくれているとチームは助かる。
山本庸は2区等の主要区間にアクシデントが出たときに代役をこなせる選手。すんなりいけば9区で実力を発揮して欲しい。来年の2区候補だけに裏返しの9区で力走して欲しい。
辻は5000mからハーフまで自己記録を更新してる並に乗ってる選手。1区等のアクシデントに備えておいて、8区に登場すると予想。区間上位争いできる雰囲気もあるので凄く楽しみな選手。
斉藤は山下りのリザーブかな?駅伝で結果が出てないだけに若干不安な選手だけれど、10000mの記録も良いし控えじゃなくても普通に走れそうな選手。
山下は平地のリザーブかな。安定感に欠ける印象があるだけに今年は使いたくないかな・・・来年以降の成長に期待。
森山は登りのリザーブだと予想。去年も5区にエントリーされる等準備はしてるはず。持ちタイムも着実に伸ばしてる選手だけに、大石の代役で登ってもそれなりのタイムで来てくれそう。


主力にアクシデントが無ければ上位も脅かせるメンバーは揃っていると思うのでベストを尽くして頑張れ!

全国高校駅伝、区間エントリー発表!

http://www3.nhk.or.jp/rr-live/race02/teamlist.html
今日行われる、全国高校駅伝区間エントリーが発表された。優勝候補と目されていた佐久長聖西脇工業・世羅・仙台育英についての雑感と、優勝争いを予想してみる。

佐久長聖 千葉−松下−村澤−平賀−藤井−佐々木寛−大迫
西脇工  福士−仁木−志方−渡辺−津田−新庄翔−新庄浩
世羅   中原−竹内−北−カロキ−藤川−山崎−松井
仙台育英 上野−横山−クイラ−斉藤−佐藤−長沢−菅原


優勝候補筆頭の佐久長聖は最長1区に千葉を起用。前回6区区間賞の佐々木は故障で外れた。エース村澤ではなく、千葉を起用した理由は調子が非常に良いという事と、他の高校の外人に対抗するため3区に村澤を起用したとの事。*1
オーソドックスにオーダーを組めば1区村澤だと思われるが、今回から日本人オンリーになった1区で使うと自重してしまい、タイム差がつかずにエースを切った意味が無くなる恐れもある。これで千葉が区間上位にくれば3区以降のメンバーが強すぎるだけに佐久長聖の勝利は揺るがないものになると思うが・・・
このような優勝候補筆頭の高校がエースを1区に切らなかった失敗例としては、2001年の大牟田をどうしても思い出してしまう。エース大津を3区にもってきて1区に伸び盛りの土橋を持ってきた。土橋も高いレベルの持ちタイムを持っていて、大崩れをしないと思われたが、留学生に競り潰され何分もの大差をつけられてしまった。その後3区に回った大津等が区間賞の追い上げを見せるも7位に沈んでしまった。
ただ、この時とは違って1区に留学生がいない為、大差は生まれないとは思う。その上佐久長聖はこの時の大牟田よりも高いレベルで安定していて深刻な結果を与えないかもしれない。ただ、駅伝のリズムを作る意味でも1区は重要なだけに、ちょっとした遅れが個々の選手のリズムを崩さなければ良いけれど・・・

西脇工業はベストメンバーを組むことが出来た。その分、対佐久長聖として考えると多少望みが出てきた。西脇はとにかく先手必勝で逃げ切ること。福士も村澤ならきついが、千葉なら差をつけられる可能性も出てくる。2区は西脇が上だけに思わぬ大差がつけば勝てる可能性も出てくる。佐久長聖に及ばないにしろエース区間以外の選手も強い。兵庫・近畿で3分台を連発してるだけに、対抗筆頭は西脇かなと思う。
世羅もベストメンバーが組めてると思う。ただ、カロキが4区なのがどうでるか?とにかく1区・2区は、ほぼ差がなくいって3区で差をつけられても粘って、4区カロキで逆転。5区以降は耐え忍ぶ事が出来ればあわよくばという感じ。どうしても上記の2校よりも5区以降が見劣りする分、カロキが大爆走すれば面白い。外人を下りで使うとどんだけ恐ろしいタイムが出るのかが楽しみ。ただ、風が大変強いらしくその影響が出てしまうと難しくなるけど。
仙台育英は正直見込みが無くなってしまった。上野・クイラの2枚看板は相当な破壊力だけれど、脇を固める人材がただでさえ厳しかったのに、土田もメンバー落ち。クイラも怪我明けでベストとは言えないだけに、入賞が限界か。ただ、駅伝の流れに乗ればトップ3を食う事が出来るかもしれないので、序盤3区間が全てな感じ。
超番狂わせが無い限り優勝は3校に絞られた感じ。
流れとしては3区までは西脇先行。4区で世羅が逆転。5区以降で佐久長聖がどう追い詰めるのか?って感じ。最後まで面白い駅伝を見せて欲しい。

2009年度中央大学新入生について。

http://homepage2.nifty.com/chuo84/2009sinjin.htm
今年も古豪のホームページに載っていました。大エースはいないものの主力になりそうな選手が何人か入学してくれそう。
野脇君は都大路3区でも快走した小林高校のエース格。常に安定した成績を高校時代は残してるだけに1年目から出番はあるかも?
佐々木健太君は高校駅伝都道府県駅伝で区間賞を取る等全国区な選手。怪我で持ちタイムはそこそこに留まっているけど、ポテンシャルは佐久長聖の他のメンバー達に劣ってないんじゃないかと期待!
新庄君も怪我で高校時代はあまり伸びなかったものの、中学時代からのエリート。中学トップクラスで西脇というと、藤原を思い出す。大成して欲しい選手。
塩谷君・渥美君は両方とも八千代松蔭出身。高校駅伝ではそこそこに終わったけれども1万mのタイムも30分を切ってるし、中々楽しみな選手。
岩城君は1500mで実績を残した選手。ただ、今回の高校駅伝2区でも5位で走る等今後が楽しみな選手。
大須賀君は3年で不調になったものの、2年までは他の新入生に負けない実績はある選手。復調に期待。
服部君は800m等で強いスピードランナー。4年間かけてじっくり強くなって欲しい。
今年の中央大学の補強は粒揃い。上級生が若干層が薄いだけに頑張って1年目からレギュラー取りを目指して欲しい。

佐久長聖、日本高校最高記録で完勝!

http://www3.nhk.or.jp/rr-live/race02/result.html
詳しいリザルトは上記のホームページで。


今回の全国高校駅伝は前評判に違わぬ速さ・強さを見せた佐久長聖が日本高校最高記録*1で初優勝を成し遂げた。全選手が区間5位以内。終盤3区間は連続区間賞等で2分近い大差をつける等もさることながら、純日本人のみでこんなタイムが出たことが衝撃的だった。ちなみに日本人のみでの各区間の最高記録を全部足したタイムは1時間59分45秒で、今回の佐久長聖のタイムはそれから約2分半しか違わないだけに、今後これに近づくのは相当な巡り合せがないと無理ではないかと思う。以下に日本人の各区間最高記録合計タイムと今年のタイムの比較を載せてみた。


日本人の各区間最高記録合計タイム1時間59分45秒
上野28:54-佐藤清7:55-村澤23:38-佐藤悠22:44-浅井8:22-佐々木寛14:14-森口13:58
2008佐久長聖の合計タイム2時間2分18秒
千葉29:52-松下8:25-村澤23:38-平賀23:34-藤井8:24-佐々木寛14:14-大迫14:11


1区・2区・4区の差は大きいものの、それ以外の区間はほぼベストに近い出来。こういった伝説的な高校の出現を目の当たりに出来たのはとても興奮した。それとこの記録を抜き出して改めて思ったのは佐久長聖出身者の異常な強さ。
日本人各区間最高記録の内、1・2・3・4・6が佐久長聖出身者で占め、残りの5区・7区は佐久長聖出身者が歴代2位の記録を保持するという状態になっている*2たった10年でこれだけの選手を輩出する両角監督の指導力は凄い。今の日本長距離界は世界との差が広がり続けているが、クロカンを重視した指導などを分析して活かせれば多少は差は埋まるんじゃないかなとか思った。単純にはいかないと思うけどね。


佐久長聖だけで長々と書いちゃったのでけれど、他の入賞した高校についても簡単に感想を書くと・・・
仙台育英は現状のベストを出し切った感じ。上野・クイラはやはり強かったけど、その後の4区以降の粘りが2位を生んだ。駅伝の流れに乗ったのも大きいけど4区の斉藤の力走が大きかったと思う。駅伝にはああいう粘れる選手は重要だなぁ。
埼玉栄は1区後藤田の快走がリズムを生んだ。正直もうちょい出だしは厳しいと思ってた。繋ぎが弱かったけれど及第点の走りでしのいでエース3人で稼いで3位。このチームもベストを尽くせたかな。
逆に世羅は課題の残る4位。4区までは良い流れできていただけに、5区以降が予想以上に失速した。後半に強いと思ってたんだけどなぁ。
大分東明は脇を固める選手が良い働きをしてエース2人も抜群の出来。過去最高順位かな?どんどん強くなってきて九州でも屈指の高校になってきてる。
青森山田は田村が怪我で1区を外れてダメだと思ったけど、5区に回った田村まで良い位置で持ってこれた。田村は区間賞は取れなかったけど流石の走り。来年1区でどんな記録を出すのか楽しみ。
西脇工業は1区福士が全て。地区予選でも須磨学園西池に負けてたしロードに弱いのかな。遅れるにしても区間15位ではなんとも。その後のメンバーも流れに乗り切れずに終わってしまったのが残念。最近の西脇には速さはあっても強さが無いなぁ。
九州学院は強い2年生達が結果を出した結果の8位。来年はこのまま成長すれば優勝候補の1角にも食い込めるかも。2年上村が村澤から22秒遅れで走ったのにはびっくり。


今年は佐久長聖が圧勝したけれども、強い3年生が抜けて来年は混戦になるかな?今年は記録の楽しみがあったけれど、来年は競り合いの楽しみを味わいたいなと思う。

*1:外国人を除く記録の事

*2:5区の浅井の記録は疑惑の記録だけに、5区も実質1位だが

ホンダF1を巡る話。

今宮さんのホームページに「シーズン・ワースト・アワード」という記事が載っていたんだけど、その中でホンダ関連の話題が多くホンダF1の内部は相当腐ってたんだなと感じる。
http://www.f1world.jp/news/08.html
この記事は色々なワーストな事をぶっちゃけてるんだけど、ホンダ関連の話題としては、ワーストタクティクス・ワーストカラーリング・ワーストマシン・ワーストドライバー R・バリチェロ、という形でいくつも挙がってしまっている。
レーシングチームとして勝利を目指す体制ではなく、何の為にF1をやっているのか全く理解できない状況だったのが窺える。それに、カラーリングの問題では、ホンダはお金だけ出してるスポンサーに過ぎなかったという事が解る。モーターホームに描かれている世界地図に日本列島が無く、それをホンダの重役は解っても問題視しないって・・・どんだけ欧米人の犬なんだよ。ジャップ嫌いのニック・フライは論外だけど、ホンダ本社もこんなんじゃ撤退して当然だな。気概も糞も無い。
ホンダもF1に対してもう参戦しないで他の何かにチャレンジするかもとか17日の会見で語ったようだけど、こんな気概が無い精神のホンダではまた致命的な失敗をしかねない気がする。飛行機分野でも、ロボット分野でも革新的な事をしてるんだろうけど、いいように利用されて終わらなきゃいいなと思うよ。
http://www.f1-kindergarten.com/view_08/20081218_1338.php